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2013 11月 映画生活MEMO

福島の朝夕の寒さはかなり厳しいものとなってきました。

クリスマスツリーを飾りxmas、車のタイヤを冬用に履き替えrvcar、冬支度を少しずつ済ませています。

今年は全国的に急に冷えこみ始めた様子・・九州に雪snow・・というニュースを聞きました。

皆さん・・急な冬の到来、心の準備はいかがでしょう?

そして 寒い日にこそ(笑) 映画slate・・いかがでしょう?

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バベットの晩餐会    1987デンマーク  監督ガブリエル・アクセル   75点

 

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book19世紀後半のデンマークの小さな漁村。プロテスタント牧師の父を持った姉妹の下へ、パリ・コミューンにより父と息子を亡くし た女性バベットが移り住んでくる。月日は流れやがて、知人にもらったクジにより一万フランを得たバベットは、その金を使い村人たちのために晩餐会を開 く……

winkお とぎ話のような 美しい映画である。信仰心の強い人が観たら感動の意味合いも違うのかもしれない。貧しいけれど慎ましく暮らす村人だけれど 年齢とともに それぞれ 口論も多くなってゆく。最初で最後 バベットがただ一度 振舞った晩餐会での夢のようなご馳走・・贅沢を恐れる村人たちでさえ、幸せな気持ちに させ 本来の絆を思い出させる。「食べる」事の 重要さを感じる作品。

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アンダーグランド    1995仏 独、ハンガリー、ユーゴ ブルガリア    85点

                      監督 エミール・クストリッツァ

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book 1941年、ナチスに侵攻されたセルビア。パルチザンのマルコは地下室に弟のイヴァンや仲間のクロ らをかくまい、武器を製造させることにする。英雄となったマルコは地下生活を続ける仲間たちには第2次世界大戦が続いていると 思い込ませる一方、新政府の重要人物としてのし上がっていくが……。

bleahい やア。驚きました!!冒頭のブラスバンドから圧倒されっぱなしである。前半は はちゃめちゃに振り回され まさにお祭。しかし、順を追ってゆくごとに史実 にしたがった痛烈な戦争批判であり ギリギりを大きくはみ出したブラックユーモアであり、何より 面白い!第二次大戦から 旧ユーゴスラビア動乱の時代を 背景に、長い間 地下生活を送った人々の姿は シリアスに描かれる事はあっても こんなの初めてであった。終戦や国家解体を知らない地下生活者、戦争を機 にのし上がるパルチザン、ジプシー音楽、エネルギーあふれる本作。秀作です!

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最初の人間  2012仏 伊 アルジェリア   監督ジャンニ・アメリオ    80点

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book 1957年のアルジェリア。フランスに住む作家のジャック・コルムリは、独立紛争まっただ中の故郷に帰ってきた。母は、かつてのアパートに今も暮らしてい た。旧友に頼まれ彼の過激派の息子の釈放を政府に掛け合ったコルムリだったが、その息子は断首刑に処されてしまう。そんな中、コルムリは自由と平等のため にラジオで演説する。

happy02 冒頭、アルジェリアの蒼い海、白い壁、太陽の日差しの美しさとともに 其処で暮らして行く事の過酷さを ワンカットで感じ入る事が出来る。 祖母の貧しさ に苛立った表情、ただ懸命に働き無邪気に愛してくれた叔父、若き日そして現代も変わらず美しい母の悲しみと悟りの表情・・静かな作品の中 多く心を揺らさ れた。字を書くことのできない母が新聞の見出しの息子の名前のスペルをまねて書くカットはもう・・ピークです。(笑) カミュの文章の一つ一つは 恵まれない幼少の中でも 辛さにも美しさにも 影響されてできた物なのだと理解する。どちらが欠けても存在しなかったのであ る。作家として成功した現代であっても 彼の根源は祖国にあり、作品の基盤となり 苦悩であり続ける。人として生きる事のあらゆる事を考えさせられる。秀 作です!

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カルテット!人生のオペラハウス   2012英 監督ダスティン・ホフマン  80点

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book 引退した音楽家たちが暮らす「ビーチャム・ハウス」で穏やかに余生を送るレジー、シシー、ウィルフのもとに、昔のカルテットメンバーでありながら、野心と エゴで皆を傷つけ去っていったジーンがやってくる。近く開かれるコンサートが成功しなければハウス閉鎖という危機を迎え、誰もが伝説のカルテット復活に期 待を寄せるが……。

winkダ スティン・ホフマンの初監督作品。俳優監督の初陣ともなれば 力の入れようが違うだろう・・と観はじめると まず、その力んだ所のなさに驚く。淀みなく流 れるストーリーは ベテラン役者の力を信頼しきっているゆえなのか・・いやいや、撮影スタッフに対しても同じで、大きな船の舵取りをしていたのでは・・と 思わせる。 老いても外見も中身もゆとりある暮らしができたらいいですね。信念を通して生き抜いてそこに仲間がいたらいう事はありません。 老いの映画は ここの所多いけれど これだけ幸福感に満たされたモノはなかったと思う。クラシックの美しさを今更ながらしみじみ感じました。 

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舟を編む    2012邦画   監督石井裕也             80点    

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book 玄武書房に勤務する馬締は職場の営業部では変人扱いされていたが、言葉に対する並外れた感性を見込まれ辞書編集部に配属される。新しい辞 書「大渡海」の編さんに従事するのは、現代語に強いチャラ男・西岡など個性の強いメンツばかり。仲間と共に20数万語に及ぶ言葉の 海と格闘するある日、馬締は下宿の大家の孫娘 香具矢に一目ぼれし……。

wink石 井監督 三作目にしてかなり安定感が・・俳優人もどんどんメジャーになってゆく。まあ、それは良い事なのだが彼の人見知りが激しい作風が少しだけ懐かし い。ごく普通の青年が 仕事を通していっぱしの大人になってゆくストーリー・・人生をかけた仕事、温かい周りの人たち、実に幸せな男である。「こんな人い るいる!」というキャラが沢山登場し、身近に感じる。言葉の面白さにおいてはもう少しエピソードがほしかったものの見ごたえのある作品である。

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ナタリー    2011仏 監督 ダヴィット・フェンノキス 、ステファン・フェンノキス

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bookナタリーは夫を亡くし、3年間恋愛から離れ仕事一筋の生活を送っていた。誰も好きになれないと思って いたある日、お世辞にもかっこいいとは言えない同僚、マーカスに突然キスをしてしまう。マーカスは魅力的な彼女に惹かれ、 ナタリーも素朴な彼に惹かれ始める。しかし、社長シャルル、噂好きの同僚たち、 ナタリーの友人によって二人は騒がれるようになり…。 

gawkオ ドレイ・もそれなりに歳をとりました。どうも存在そのものがファンタジーのような彼女にいい女役がしっくりこない。もちろん可愛い事は武器ではあるが 男 を虜にする魔性のようなものが感じられないのだ。 マーカスとの出会いとなる突然のキス。これもフレッシュさが感じられない。だいたい無意識で初対面の人 にキスするって?少女漫画の世界だけでしょ?このテのストーリーにもはや感情移入できないのは私のせいなのでしょうか?

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桜、ふたたびの加奈子   2012邦  監督 栗村 実         80点

 

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book娘の加奈子を事故で亡くした容子は、自分を責め続け、もう存在しない容子が見えると言って世話を焼くようになる。夫の信樹は、そんな妻を救い出したいと 願いながらも、現実を受け入れ、前を向こうとしない容子にいら立ちを募らせていく。そんなある日、容子はシングルマザーとして子どもを産む決意をしていた 女子高生に出会い、その子どもが加奈子の生まれ変わりに違いないと確信する。 

weep監 督の独特な世界観(ブレ気味のカメラワーク、大きめでインパクトある音楽など・・・)が賛否の分かれるところだと思う。子供を亡くした夫婦の深い悲しみと  それでも日常をこなしてゆかねばならない現実、悲しみが なくならずとも過ぎてゆく時の流れがじっくりと描かれていると感じる。父は無理にでも 静かに 深く娘の死と向き合い、母は体の一部を失ったように娘の死を受け止めきれない。子供を抱きしめる感覚を思うと後半、涙が止まらなかった。それでも 死は突 然に訪れ、きちんとお別れができない事のほうが多い。光差すエンディングでよかったと思う。

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小説家を見つけたら   2000米  監督ガス・ヴァン・サント     80点

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bookNYのブロンクス。黒人の高校生ジャマール・ウォレスは、プロのバスケットボール選手を夢見つつも、実は大変な文学少年。そんな彼が、 アパートの部屋に引きこもっている謎の老人と知り合う。彼は40年前にピュリツァー賞に輝いた処女作一冊だけを残して文壇から消えた幻の小説家、ウィリア ム・フォレスターだった。二人の間にはやがて師弟関係のような友情が生まれ、ジャマールは文学の才能を開花してゆく。

wink美 しいモノは美しく・・ 永遠の正統派サント監督は 私の好きな監督のひとりである。正しい映画・・というのが面白いとは限らないけど素直に面白い。 いつ も難しい事は置いておこうよ・・という気持ちになる。誰もが共感するモノを作る事は 真の意味でのエンターテイメントかもしれない。 本が良いのだろ う・・素人でもそれは分かる。感動を呼込むような作為的な本はボロが出る。それが一切ない、監督の優しさが伝わる。それにしても登場人物の皆が美しい事!  これはデビュー作から変わらない。定番でありながら唯一無二なのである。

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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ  2001米   監督ウェス・アンダーソン   85点

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bookテネンバウム家の3人の子どもたちは皆若くして成功した天才児。しかし、父親の過ちと裏切りにより一家は崩壊を始めてしまう。チャスは飛行機事故で妻を 失い、男手ひとつで二人の息子を育て、マーゴは年上の男と結婚の末無気力な毎日を送り、次男も突然テニス界を引退、船旅に出てしまう。そんな彼らと再び家 族の絆を取り戻したいと考えた父親は一計を案じるのだったが……。

winkサ ント監督とは対極にいるような監督の一人・・ウェス・アンダーソンは常に作りこんだ世界の中で 永遠のテーマ「家族」について作品を作り続ける。 絵本の ページを開くように いつもワクワクして 独り占めしたいような気持ちになる。私だけの・・と。おそらく彼のファンは皆  そうなんじゃないかな?本作は彼の映画制作の原点ともいえる作品。最新作から逆に見直してしまった。(笑)どんな家族でも良いではないの・・元気でます。 いやあ・・映画って素晴らしいですね。

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建築学概論    2012韓      監督イ・ヨンジュ         80点

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book 建築家のスンミンのもとに、仕事を依頼しにやって来たソヨン。ソヨンは、15年前にまだ大学生だったスンミンの初恋の相 手だった。ソヨンの実家のあるチェジュ島に新しい家を造りながら、スンミンの脳裏には初恋の記憶がよみがえり、また新たな感情が芽生えていく。しかし、ス ンミンには婚約をしている女性がいて……。

winkありきたりだが初恋って、やっぱり美しい。結果的に結ばれなくとも心の中にずっと刻まれている。ふとした時に思い出してみたりはするけど、手の届かないものなのです。現在のスンミンにしても、万全な状況ではないわけである。老いた母を残して行く事の罪悪感・・我がままお嬢様の婚約者も、それでも受け入れ前に進む事、これが大人になる事なのかもしれない。(婚約者はもうちょっと良い子にするべきだったと思うけど)それはソヨンにしても同じで死を迎える父と 離婚で手に入れたお金で立てた家・・それでもそこで暮らしていく選択をするわけだ。でも決して暗いラストではなかったと思う。良い作品だったと思う。

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スタンリーのお弁当箱    2011インド  監督アモール・グブテ      75点

 

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book  いつも周囲を笑わせているクラスの人気者スタンリーは、家庭の事情によりお弁当が用意されることはなかった。昼食の間は一人で過ごし、水道水 で空腹を満たしている彼を見かねたクラスメートたちは、自分のお弁当を少しずつ分けていた。しかし、その様子を見た先生の言葉に傷ついたスタンリーは、学 校に行かなくなってしまい……。         

happy01子供たちのなんと可愛い事・・子供の労働者を多く抱えたインドの情勢をベースに コミカルに 音楽をたっぷり盛り込んで作られた新しいインド映画である。日本の常識からすれば突っ込みたくなる場面は多いが 貧富の差があっても 子供たちには偏見がなく 尊く、幸せに見える。インドの抱える問題とともに 物質的に恵まれる事がすなわち幸せとは限らない事を知る我が国の者としては 物と代償に無くしてしまった様々な事を確認するような作品である。 

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12月も忙しくなりそうですね。

皆さん お体に気をつけて。

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