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2012 9月 映画生活MEMO

今月もしょぼしょぼと鑑賞・・
世間の厳しい暑さに負け犬のわたしである。(笑)
話題の監督のその後・・それ以前・・をたどってみました。




心中天使    2010邦画  監督 一尾 直樹

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bookピアニストのアイ 高校生のケイ サラリーマンのユウ 繋がりのない三人のもとにある日「何か」が落ちてきた。忘れている大切な何かを感じながら 日常が過ぎてゆく。

coldsweats01難解な作品。ストーリーらしきものもなく 誰もがどこかに抱えている虚無感と向かい会う事を唐突に強いられる。感性専攻型ムービー・・何か引っかかる物があればめっけもの。

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青い塩        2011韓     監督イ・ヒョンスン

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bookヤクザ社会から足を洗い故郷にレストランをひらくため料理教室に通うドゥホン。そこで出会ったセビンと心を通わせてゆく。しかし・・彼女は彼を狙う暗殺者だった。

happy01名 作「イルマーレ」から11年・・期待の本作。ただ韓国ならではの闇社会とラブストーリーが今ひとつ絡みづらかった感が・・映像の美しさはやはり唸るものが あったものの終始 ガンホの演技に助けられた。 いや・・もしかしたら もっと稚拙な役者が主人公なら変わった作品になったのかも。とにかくイチもニもな くガンホ。(笑) 私的にはどうしてもラストが受け入れられなくて・・(汗)何故 ガンホはこのところ アイドルみたいな作品ばかりなのかな?

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メランコリア         2011デンマーク    監督ラース・ファン・トリアー

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book地 球に惑星メランコリアが衝突する可能性があるとされる時期・・2人の姉妹を二部構成で描く。一部は妹 ジャステイン。鬱病の彼女は人生のリスタートとして 結婚式に望むが刻々と全てが空しく 絶望のふちへ・・ 二部は姉クレア。常識人である彼女は富みも名声も手中に 一般的な幸せを妹に求めている。そんな対 照的な2人にその時が近づく。

happy01い やー。すばらしかった!冒頭から美しさの洪水に流され 鬱々とした人間のサンプル群に首を絞め続けられ フォントリアー作品のクセになる後味の悪さが今回 は潔く解消された。世界の終わりはこれ程までに静かで美しいものか想像力がじわじわと刺激される。迫るメランコリアとは文字通り憂鬱のことであるが究極の 絶望も尋常じゃないほど また美しいのかもしれない。普通じゃない人の大行進・・でも普通って何?といつも考えさせられる。祝 復活フォントリアー!

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キツツキと雨         2012邦   監督 沖田修一

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book人里離れた山村できこりをしている克彦。ある時ゾンビ映画の撮影のため 若き映画監督 幸一率いる撮影隊が村を訪れる。思うように仕事が出来ない幸一と触れ合い 村人 皆を巻き込んで撮影がスタートした。

happy01ほのぼのとした温かい作品だ。特に役所広司。朴訥とした非常に素直なおじさんを好演である。人と人が接触し 打ち解けてゆく様子が奇をてらった所がなく丁寧に描かれる。

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カエル少年失踪殺人事件     2011韓  監督 イ・ギュマン

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book1991年 田舎の山村で五人の子供達が突然失踪する。警察も動員数を増やし捜査にあたるものの遅々として手がかりは掴めない。様々な仮説が立つが11年後 五人の遺体が発見される。

happy01韓 国で実際に起こった未解決事件。事実であるがゆえにあまりに過度な脚色はないものの サスペンスとしては 緊張感もあり 人間をよく観察できている。取り 巻くマスコミのエゴ 警察の体裁を気にする体制・・どこの国も同じなのかな・・と思わされる描写も多い。被害者家族でありながら犯人として名を上げられる 夫婦が非常に印象に残った。

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フォロー・ミー         1972英   監督キャロル リード

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book上流階級で育ち一流の会計士であるチャールズ。最近 彼は毎日出かけてゆく妻ベリンダの浮気を疑っていた。探偵を雇い彼女を尾行させるが・・

happy01大 人の男女の洒落たラヴストーリー。カリフォルニアから旅を重ねてやって来たベランダ役のミア・ファローのボヘミアンスタイルは非常に可愛く 探偵と無言で 歩く町並みの美しさや 散りばめられたユーモアがセンス良し。二人が 時に先になり後になり 自分の趣味や形式を押し付けるのではなく でも 楽しむ気持 ちをさり気なく伝え合う関係に 夫婦 かくあるべきと学んだおばさんである。

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アントキノイノチ         2011邦  監督 瀬々 敬久 

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book学生時代のトラウマで三年間 鬱の闘病を強いられた恭介。社会復帰としての初仕事は遺品整理業だった。一度死んでしまったかのような彼だが 亡き人たちの生と死に否応なく向きあうことで 生きている事を感じる事になる。

confidentあ りがちな若者映画とは一線を隔す作品だったと思う。現代社会で聞かない日が無いほど取り上げられる事になった苛め問題と 孤立死 家族の崩壊が一度に描か れる事に少々厳しいものはあったが 真正面から向き合った製作スタッフに敬意をはらいたい。恭介の過去の舞台では すぐそこに隣接する悪意が 実に良い所 まで見て取れたし 遺品整理の仕事の現在の舞台では立場の違う人たちの痛みや切なさや厳しさが良く描かれていたと思う。詰め込んで・・命の連鎖を感じ取ら せる方法として ゆきちゃんの死が置かれたと思うのだが・・・・時間の制約ってのもあるのでしょうか?

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暗いところで待ち合わせ       2006邦  監督 天願 大介

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book事故で視力を失い 今又 父を亡くし 残された家で一人暮らしをしているミチル。人を信じず職場の差別に耐え 暮らしている中国人青年 アキヒロ。2人を引き寄せたのは駅のホームからの転落殺人だった。

crying非 常に美しい映画だった。沈黙が2人の心の動きをより切なくさせている。乙一作品の悲しみの中の静かな幸福感も しっかりと感じ取れた。小さな箱の中にこ もってしまいたいミチルとアキヒロの気持ちも我事のように思えた。そして一人では生きられないというどうしようもない性も。どんな人間も持ち合わせている であろう感情を原作に劣らず描いた作品。

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ハピネス      2006韓     監督 ホ・ジノ

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book都会の暮らしの敗れ 肝硬変の療養のため田舎の施設を訪れたヨンス。 重い病に冒おかされながらも強く生きようとするウニ。2人は恋に落ちるが・・

confident同 監督の「春の日は過ぎゆく」は今でも心に残る作品。 そう・・悲しいけれど人の心は変わるのです。 そりゃ、そうでしょうよ。の正統派大行進の韓国ドラマ とは対極に いつもキラリと,ある時はゾクリと輝く韓国映画の底力。期待が高まる。フェリーニの「道 」を思い出した。愛しいと思う気持ちは嘘ではないの に どうしようもない愚かな衝動を人は止める事が出来ないのである。無くしてみて 何が大切なのかという事に気づくのだ。これは無くしてみないと分からな い。平均的にバカな男だけど そんな男を愛する幸せな女の話だ。愛せる事こそがハピネス。それが報われなくとも茨の道だとしても。。

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永遠のこどもたち    2007スペイン メキシコ    監督 ファン・アントニオ・ペイン

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book幼い時過ごした海辺の孤児院を買い取り 家族三人で福祉施設を開こうとしているラウラ。空想癖を持つと思われる息子シモンが突然 行方不明に・・

wink良 質のホラーというのか・・いや厳密にはホラーというカテゴリーには属さない作品。効果的にホラーの色を刻みながら 子を思う母の心情がキリキリ痛み物悲し い。この世に思いを残しながら命を落とした子供たちは過去の事故の時も 今も悲しいほど無邪気。生きている者の恨みや邪悪な念ほど恐ろしいものはない。  ラウラにとってはこれ以外のラストは考えにくい。

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受取人不明          2001韓       監督キム・ギドク

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book 70年代 米軍基地を持つ韓国の田舎町。 帰国したアメリカ兵の夫を待ち続ける母と二人暮しの混血児チャンググ。事故で片目を失った少女ウノク。小心者で不良にいつも苛められているチノフ。圧倒的な閉塞感の中 三人の破滅していく青春を描く。

winkキ ムギドク作品を観るのは覚悟がいる。昨今ハイスピードで次々と作品を世に送り出している様子で 鑑賞の方が遅れ気味である。(汗)主要なモノは観ていると 思うのだが 衝撃的な「魚と寝る女」の次の作品で まだ荒削りながら色濃いギドクワールドを感じる。 反戦 反米を強くうたっている訳ではないが淡々と  いつもどおり 出来れば人には見られたくない人間の感情を 恥部を 見せつけている。ギドクーーー。今や 大監督だね。

一年で一番好きな秋到来。

また素晴らしい作品に出逢えますように・・・


 

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コメント

フォロー・ミー
このタイトルを見て胸がキュンと締め付けられ、思わずキーを叩きました。
いつ観たのかさえ記憶が曖昧ですが、大昔の深夜のテレビだった気がします。
ミア・ファローの演技がいつものエキセントリックさを抑えていて
当時の若かった自分の状況と重ね、切なくて涙がポロポロこぼれたことを憶えています。

その頃必死に子育てをしていた私が、自分の時間を全く持てずにいたこと。
対照的に夫は自由奔放に「独身」のように振る舞っていること。
私にだってやりたいことも夢もあったはずなのに・・と
「自分らしさ」のかけらも出せずにいたことに気付かされた作品でした。


それから
「永遠のこどもたち」
こちらはMariaさんのレビューを拝読しぜひ観たいと思っていて
やっと鑑賞出来たときに私も何処かで感想を書かせていただきましたが
思った以上に「上質」の作品でした。
全体を貫く描写の素晴らしさと物語の軸となる親子の愛の切なさに
何とも言えない余韻の残る作品でした。大好きな作品の一つです☆

マトリョーシカ 可愛い!!

投稿: wildrose | 2012年10月 2日 (火) 10時57分

wildrose様
フォロー・ミー・・音楽も映画にあっていて なかなか素敵でした。ミアはちょっと苦手かな?と思うものも多いのですが本作は田舎っぽい素朴で奔放な女の子がとても可愛かった。
wildroseさんは子育てが大変な時期にごらんになったのですねー。子育てが大変な時って、本当 普通じゃないですよね。(笑)今思えば そんなに頑張らなくてよかったなあ・・と思います。
女性は肉感的に母になりますが男性は長い間かかって父親になるのですよね。ならない事がうらやましくうつる事も多い。
自分の都合の悪い事は全て忘れている私ですが 夜泣きにびくともしない夫にわざとつまずいたり、軽く踏んづけたり(笑)ストレスを解消してました。
男兄弟のいない私は 男性というものがよく分からない部分も多かったのか(生娘っぽいけどcoldsweats01) 今頃になって 男の子を育てる事で これじゃしょうがないかー男子という生き物の本質が見えたような気がしますよ。
「自分らしさ」というのは永遠の課題ですねー。
正直 まだまだ未解決です。
日々考えます。置かれた場所で生きる事なんだと思うのですが・・
こんな事言うのも変ですが wildroseさんの夫婦話って 嫌いじゃないんですよ。ごめんなさい。
より身近に wildroseさんを感じられるというか・・女子会みたいです。あっ・・本当にすみません。

「永遠のこどもたち」mariaさんと話されてるのを知って鑑賞しました。ホラーテイストですが母の話でしたね。女性ならキリキリする痛みを理解できるでしょう・・
不出来母の私は 何度も我が子を迷子にした経験があり 捜しても捜しても見つからない状況をシンクロさせました。
その上・・自身の過失が招いた結果だと分かったら生きていられないでしょう・・
なので ラストは 子供たちに囲まれた彼女の姿が安堵となって映りました。
何かと時間に追われる身としては 程よい緊迫感が親切な ヒューマンストーリーでした。
また 教えてくださいねー。

投稿: 森おばさん | 2012年10月 5日 (金) 21時07分

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