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日々を生きること

80歳を過ぎる親戚のおばちゃんの様子が 日を追ってよくない。
たまに遊びに行けば子供たちに五百円玉をひとつづつ下さった。
申し訳なくて 恐縮してお礼を言うと「こんなに喜んでくれる子供も もう・・周りにはあまりいないから・・」と優しく 微笑んでいた。
様子・・というのは 体の方よりもむしろ 心の方である。
年齢も年齢なのだから仕方ないとはいえ 胸が痛む。
同居の娘さんが介護をされているが ご主人も車椅子で その大変さは想像を絶する。誰がなんと言ったって常に向かい合わなければならない介護をしている人が一番大変なのだから。
おばちゃんにとっての真実が 既にここに存在していないのが現状で 当然二人にはズレがあって 「娘が苛めるから 警察に電話しようかと思って・・」と電話がかかってきた事もある。もちろんそんな事はないのだけれど。
介護をするにあたって もちろん肉体的な事も かなりの疲労だけれどどちらかといえば心の方が痛みが深い。
我が家も 多少なりとも介護生活が始まって 確かに休みなく 暗いうちから食事を作ったり子供たちの食事とは別々のメニューを用意したり 雑用で送り迎えをしたり 薬の管理や看護師さんとのやりとりなど やらなければいけない事は盛り沢山だけれど 合間には 笑いも多い。「もう。私は知りませんからねー!!」と言い放っても 聞いていてくれているという救いがある。(実際は守ってくれないけど。笑)
一番 辛いのは そのどんな事よりも お互い真剣であっても 階の違う部屋をすれ違うことなく お互いを探しつづけるような毎日なのだと思う。

それでも。それでも。
人間は 絶望を続けたまま生きていく事が出来ない事を私は知っている。
穏やかだった人を思う。 楽しかった事を思う。
かすかに弱い光を見つけて目をこらしてそれを追うのだ。

夫の友人に若くして 自ら逝ってしまった人がいる。
私自身はそれ程 親しかったわけではないけれど今でも 彼をよく思い出す。
慣れない土地にきた私にとてもよくしてくれた。 思えば彼は誰にでも 誰よりも親切で誰よりも優しかった。光の中にいるような仕事も持っていた。
それ程たくさん会話したわけじゃなかったのに 彼をとりまく環境を羨ましく思ったり 可能性や好奇心を話すと 私に 優しく笑いながら まるで用意してあった答えのように全てを否定した。それを思い出すのだ。

理由は・・多分本人しか分からない。
彼の訃報を聞いた時、 何となく 絶望という言葉が腑に落ちた。

何となくだなんて あまりに軽いけれど あの感覚を知ってからは結構しんどい時も 自分はまだ頑張れるのじゃないかと思えるようになった。

Epsn1043 幼稚園のワークショップで作るので練習してみました!
Epsn1041syusyu Epsn1042tittsyu シュシュとティッシュカバー。
Epsn1030fuku 同じ型紙で花柄のチュニックです!

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

若くして逝ってしまわれたご主人のご友人、そして
> 真実が 既にここに存在していない
お年寄り・・。どちらも幸せとは言えませんが
それよりももっと辛いのは、遺された人や見守り介護に追われる人たちですね。

実は去年、別れた夫の母を保護した警察から
迎えに来て欲しいと連絡が入ったことがありました。
お金には不自由はなく、腰は曲がっていても今も健脚で
頭の切れる人だったことから、店の商品を無断で持ち帰ろうとしたと聞かされ、
すぐにピンときました。
「そういうことは絶対にしないはずの人ですが、もしや」と返すと、
警察の人も「財布には沢山お金が入っていますし、おそらく、認知症の症状かと」と言われました。

私が一番疑問だったのは、あれほどいつも私をなじっていた人なのに、
なぜ連絡先の一番初めに、二十年以上前に別居し十年以上前に正式に離婚した
我が家の電話番号を挙げていたかでした・・。

警察の方にはその旨説明し、迎えに行ける場所に住んでいる元義兄の家の番号を教えましたが、
彼女の置かれた環境を考えると、これから誰が面倒を見るのだろうかと
無性に切なく悲しく、憐れでした。

花柄のチュニック、可愛いですね!
胸の上の切り替えが森ガール風ですね~。
いつかアップされていたバイオレット系のベッドカバーもお洒落で好きでした☆


投稿: wildrose | 2011年2月25日 (金) 14時36分

あら~、私好みのシブ可愛い手作り作品の数々。
見ているだけで、楽しくなりました!

おばさまと娘さん、とても大変そうでお気の毒です。
でも森おばさん様のような理解者、そして同じように介護でご苦労されているかたが身近にいるということが、その娘さんにとっては救いなのではないでしょうか?
介護などが報われるのは、一番は本人からの感謝でしょうが、周りの人が賛同してくれるだけでも(出来れば協力も)、かなり違いますよね。
森おばさん様のことも、お子様達を含めたご家族の皆様は、(例え言葉は無くても)きちんと見ていらっしゃると思います。

それにしてもwildroseさん、そんなドラマのような体験をされたのですね。
なじる相手って、ある意味「わかってほしい、わかりあいたい相手」ってことでしょうか?
例え自分と意見が違っても、誠実な人柄だということは深層心理に刻まれていたのかもしれませんね。
そして相変わらず、お優しいです!
私なら「あれほどいつも」どころか、「一度でも」なじられたら、憐れに思えるか微妙~って感じですよぉ。

投稿: みなあん | 2011年2月26日 (土) 02時41分

wildrose様
そうでしたか・・思わぬ事に心は揺れてしまうものですよね。 心中お察しします。
もしかして・・ ブログの記事に 書かれていた なかなか眠れなかったという事件でしょうか・・
ひどい目にあわされ 傷つけられた相手でも やはり・・色んな事を考えますよね。もちろん みなあんさんの仰るような気持ちも目いっぱいあるんですよ(笑) バチがあたったんだ。と思うんですよ。
でもその反面 想像すればするほど 複雑な気持ちになってしまうのは とてもよく分かります。
wildroseさんの対処方で間違いなかったと強く思います。どうぞ気にやむ事のないように・・そちらの連絡先を最初に上げた事は・・無意識の中に
は何かあったんでしょうけど 今となっては本人も分からないでしょうね。
やはり切ないですが 専門家のお話では それを周りが 深く考えるのはよくないとの事でした。
認知の方の心は その方のものなので・・
私も 最近 分かろう。とか分かってもらおうとかして空回りしていましたが はじめから「無理なんですよ。」と言われ
物凄く ・・ほっとしたんです。
こんな言い方おかしいですが wildroseさんやみなあんさんの感じるところ どちらも自分の中にあって安心しました。
夫の友人の話は・・ いつも頭にあるのですが・・光はどこかにあったはずと今でも信じています。お年寄りにとってもそうであると信じていたいですね。 

投稿: 森おばさん | 2011年2月26日 (土) 19時34分

みなあん様
いつも元気をありがとうございます。
それ程大した 頑張りではないんですが・・疲れるのはきっと歳のせいですね。
どちらかというと・・立派と言われるより 立派じゃなくて正解です。と言われる方が気持ちが楽です。(笑)
wildroseさんのブログで 色々な国の生活のお話がありましたが・・ゆるーい暮らしの個所が特に癒されました。極端ですけど私は もはや 許されるなら自分が興味のある事 以外は目をつむっていてもいい位 怠けたい人なんです。
人生も折り返して 後は どんな風に生きていこうかと考えた時・・ 何ももっていない事を自覚したのですが・・それでもせめて愛だけは深くと
考えました。みなあんさんと話していると 笑う事も多いですが それ以上に愛の深さを感じるんですよ。いつだったか 「愛ではなく 欲が深い」と仰っていましたが・・(笑)
聞いていただけるだけで とても安心します。
大ちゃん。かっこよかったですね!
私の羽生王子も来ましたねー! あっ自分の物にしてしまった。delicious

投稿: 森おばさん | 2011年2月26日 (土) 19時50分

「何ももっていなくても、せめて愛だけは」って、素晴らしいです!
逆の人生って、虚しいですよねぇ~。(そう思わずに人生を終える人も多いのでしょうけど..。)

森おばさん様やうちの母も含めて、介護や看病をされているかたは、一つ一つの「少し大変なこと」を膨大な数だけこなしながら、毎日を無事に終えているのだと思います。
その多くが女性であり、無償であり、出来て当たり前のように思われるってところが問題ですよね。
私なんかも夫に、「この家事、外注すると結構な額だよね。」などと言って、認識してもらいます。(イヤミ?)

ところで、「私の」?!
なんですかっ、「私の」って?!!
たった今、ライバルとして認定させていただきました。
くぅ~っ、高橋くんも羽生くんも、絶対に私の..。
おぉっと、やはり深いのは「欲」のほうですね。
もう開き直って、この路線で生きていきますよ。
強欲万歳!!

投稿: みなあん | 2011年2月27日 (日) 00時04分

うちは同居していた祖母(父方)が長く家で要介護状態でした。
祖父は既に亡くなった後です。

わたしも手伝いは積極的にしていました(つもり)が、やはり一番大変だったのは母でした。

反抗期もあったし、今も年に二回くらい帰省すると今だに話していてイライラしたりもしますが、
あの頃を振り返ると母にはかなわないと思います。

コメントの中にもありましたが、立派になんかできる筈ないと思いますよね。
介護生活って続けることだけで精一杯じゃないでしょうか。
話は少~し逸れますが、ウィークリーに映画『キャタピラー』が図書館で上映されると書いていました。
江戸川乱歩の『芋虫』が原作かな。

あれがまた壮絶そうです(((゜д゜;)))

投稿: sawara | 2011年2月27日 (日) 17時06分

みなあん様
大ちゃんも 羽生王子も ここで 私の。についてバトルが勃発した事を知ったら のけぞるでしょうね。(笑)
大ちゃんはもはや 国の宝なので みなあんさんにあげます。(何の権限?笑)
王子は やはり スタミナが足りないのかいつも 演技終盤 辛そうですよね。 あの弓のようにしなやかで 無駄な物がついていない身体がどう改造されていくかも見所のひとつですね。
個人的には 頬のあたりの血色のよさ・・この眼に焼き付けながら さらなる飛躍を見つづけますよ!なんって。 本人が知ったらきっと怖いと思いますけどね。
家事労働や 介護はまだまだ 女性がやって当たり前が現状ですよね。私も 仕事としてエントリーしたらどれ位 お給料が貰えるのか考えていたのですが・・何かのニュースで月40万とかになってました。凄い!
私のはその完璧な家事職の半分にも満たないとは思いますが それでも凄い額ですよね。
世の中。金やー!ではないけど・・日本人的思考として もし・・お金を持っていて 気持ちの負担がなくスムーズなら私は それで解決するのは大いにアリだと思います。
これからの時代 働く人も 仕事を任せる方も割り切って出来るようなシステムが整うには時間は掛かりそうですが・・
フェミの人みたいに(私の個人的なイメージですが)主張ばかりが熱いというのではなく 助け合える 世の中になればいいな。と思います。

投稿: 森おばさん | 2011年2月28日 (月) 10時51分

sawara様
そうでしたか・・ 商店街のおじちゃんたちに可愛がられ お家には婆ちゃんがいる。そんな環境で育ったんですね。 古きよき時代の温かい思い出も沢山 お持ちじゃないのかな。と思います。
私は まるでそうゆう環境になかったですが・・面倒な事を少しずつ分け合って 我慢もするところはして 生活していた頃のほうが・・ いい事もあっだろうな・・と思います。
若者の起こす犯罪の質ひとつとっても・・ 自分が小さな頃とは違って・・
お金や恨み・・じゃなく 自分のコンプレックスや 自分への怒りでとても 内に向かっていますよね。 誰かと嫌でも関わる暮らしをしていたら
違ったのかな?と感じます。
いや。面倒は面倒なんですけどね。(笑)
「キャタピラー」は 乱歩の「芋虫」が原作ですか・・ 原作を小学生?中学かな?に読んだ時の
印象は今でも心に残っています。結構・・衝撃でした。
軸はもちろん戦争の悲惨さ。なのでしょうが・・
妙にエロを感じたんですよね。
乱歩作品は映画化が沢山されていますが・・画像的にも 壮絶とファンタジーみたいなのが多いですね。
主演の寺島しのぶ氏は 大きな賞を貰いましたよね!彼女の作品の中では「ヴァイブレーター」が好きです!売れっ子になる前の 大森 南朋が かっこいいですよー!「キャタピラー」も必ず観ますねー!!

投稿: 森おばさん | 2011年2月28日 (月) 11時11分

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