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2011年 映画生活スタート MEMO

映画鑑賞は  私にとっては精神集中の時間であり リラックスできる時間であり そして・・かなり大切な事を考えるきっかけとなっていて同時に大切な事を教わる事も多い。作り手は何かを伝えたくて 魂を削りながら作品をつくる。それでも 感じるところは千差万別でまた違った息を吹き込まれていくような連鎖が面白い。作り手の手を離れてから後の事は神様のゲームのような気さえする。
今年も いい音楽やいい本やいい映画に出会えたらそれだけで生きててよかったと思える私です。うぅーん受動的すぎるでしょうかー(笑)

年が明けて観た映画の中から数本ご紹介。まずは・・今だ余韻の中にいる
セラフィーヌの庭

Photo監督 マルタン プログオスト 2009仏

 (ストーリー)

1912年フランス貧しい家政婦として日々働きづめの セラフィーヌ。そんな彼女は仕事を終え蝋燭の炎の中で絵を描く事が至福の時だった。ドイツ画商 ウーデとの出会い。彼はルソーやピカソを世に送った目ききである。彼の目にとまったセラフィーヌの絵であったが第一次大戦の始まりによって・・また長い時間を待つ事を強いられる。

その間 さらに苦しい生活をおくる彼女だが・・けして 絵を描く事は止めなかった。再びウーデと再開するセラフィーヌ 絵が認められ少しずつ暮しもよくなり始めるが・・世界恐慌とともにまたしても翻弄される事になる。

自然の素材を使い絵を描き 自然と対話し 癒されながら生きてきた無垢なセラフィーヌ。あわせ持つ内に秘めた情熱・・それらが・・少しづつバランスを失ってゆく・・・

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wink時代に埋もれてしまった女流画家ではあるが・・100年たって私のようなものが映画という窓口から彼女の作品を観る事が出来る不思議。作品中に発する彼女の素朴な言葉にとても癒された。あるいは・・悲劇ともいえる彼女の在り方だけれどひとりではあり得なかった道筋であり どのように生きたとしても 人は人と繋がらずにはいられない物なのだと思った。格闘の中で一番苦しいのは言うまでも無く自分自身の魂とのものだ。経済的に潤いたいとか世に名を残したいとかそんな大それた事を願わなくても 人は誰かを欲してしまう。誰かの声を聞きたいのだと思う。「自分の魂との格闘の始まりは 他人から傷つけられる事」と以前書いた事があるがこれは自分を振り返っての事。 傷ついた時しか自分と向き合ってこなかったかも・・という自責の念。 生きている限りこの格闘は繰り返される。・・多分。ちょっと気が重い。(笑)

彼女の絵が素晴らしいのは・・画家としてのコアな部分が屈強だからだと思う。この屈強さに悲しい気持ちにもなる。そんな作品。

ククーシュカ ラップランドの妖精

5c675350s 監督 アレクサンドル・ロゴシュキン 2002露

(ストーリー)

1944年第二次世界大戦 ロシアとドイツ 保国のために同盟を結んだフィンランド 祖国を裏切った罪をきせられたフィンランド兵とロシア兵 二人を助けたのはフィンランド最北の地ラップランドに住むサーミ人アンニ。お互いの言語を理解できない三人の生活が始まった。

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happy01私にとって夢の場所フィンランドの最北という場所設定。 妖精。という登場人物。とくれば・・どんなファンタジーかと飛びついたが 予想を覆す作品。歴史的にみれば重い話か?という予想もまったく違っていた。
これ コメディです。(笑)いや・・本来は 戦いなんて馬鹿な事はおやめなさいよ。言葉が通じなくたって支えあって生きることはできるんだから。という非常に深いメッセージを含んでいると思うが・・そのプロットの壮大さと間逆のたった三人のオトコとオンナの奇妙なやり取りが笑える。落語みたいだ。 どんな時もユーモアは大切と日夜考える私には 非常に「やられた。」と思わされた作品。北欧の景色の中によく現われるダークブルーのような黒が美しい。ワイエスの絵にもにたようなブラックが有った事を思い出した。




彼女を見ればわかること
Things_you_can1 監督 ロドリゴ ガルシア 2000年 米
(ストーリー)
五つのストーリーからなるオムニバス。
1・認知症の母の介護をするキーナー医師
2・不倫の末妊娠してしまう 銀行支店長 レベッカ
3・思春期の息子と暮すシングルマザー ローズ
4・死に逝く恋人を見守るレズビアンの占い師クリスティーン
5・盲目の妹と暮し 新しい恋に向う女刑事 キャシー
ハリウッドを代表する豪華女優の共演も話題に・・現代女性なら身近に感じるシュチュエーションが切り取られている。

Kanojo

deliciousキャストを見る限り華やかな作品と思っていた。当時 オムニバスブームで何となく敬遠してしまった。しかし・・監督が男性との事。観終わって2度ビックリだった。
ノーベル文学賞「百年の孤独」のガルシア マルケスのご子息との事。
非常に心のひだが繊細に描かれていた。江国 香織の小説みたい! アメリカではあまりに地味という理由でドラマになってしまったらしい。なんとなく分かる気がした。(笑)
個人的には 2のエピソードの「ピアノレッスン」のホリーハンターが可愛かった。そして切なかった。3の「サイダーハウスルール」のキャシー ベイカー。お母さんをやらせたら右に出る者はいないくらい上手かった。 5のキャメロンディアス 盲目の女性を凛と演じその後の彼女の活躍のスタートとなった作品。

僕のピアノコンチェルト 

328162_100x100_001 監督 フレディMムラー 2006スイス

(ストーリー)

天才児としてこの世に生を受けたヴィトス。数学と音楽の才能は特に素晴らしい。天才を育てる事に意気込む父母 ヘレンとレオ。プレッシャーに耐えながら成長するヴィトスのただひとりの理解者は田舎で家具工房を営む祖父だった。友人関係からも孤立。母の敷いたレールの上を走る事に憤りながら どうしていいか分からないヴィトス。そんな時祖父は「決心に迷ったときは 大切な物を手放してみろ」と被っていた帽子を投げるのだった・・そしてヴィトスはある行動にでる。

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happy01天才でなかったとしても・・自分探しの葛藤や孤独は感じる物だと思う。何故天才か?というのは・・後半の両親を助けるドラマティックな展開のため。本心をいえば・・演出よりは人間ドラマとしての感情の動きにウエイトがあったらよかったんじゃないかと思うけれど ヴィトスの歳相応のカットはかわいかった。12歳のヴィトスを本物のピアノ天才児が演じている。おじいちゃん役のブルーノガンツ ベルリン天使の歌を劇場で観た以来かな・・渋くて少年ぽい優しいおじいちゃんがはまりだった。

snow映画を見る前は あまり下調べをせずに観る事が多い。もちろん信頼するレビューをあたったり 予告を観てこれは・観よう!と決意する事もある。最近TUTAYAでは昔の名作がピックアップされディスプレイされている。うう・・懐かしい。どれも・・観て損はないものばかり。その上 若い才能のある監督もたくさん出てきている事も実感する。不況の風が吹き止まないが映画の世界に関しては・・少しだけ未来が信じられる気がする。

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